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数理論理学の本の書評&おすすめ

数理論理学の本の書評&おすすめ

数学 大学数学
作成日時: 2021年6月2日
更新日時: 2021年6月2日
こんにちは、やみとも(@yamitomo_blog)です。
今回の記事では僕がこれまでに読んだ数理論理学の本の書評や、おすすめの本を紹介しようと思います。

数理論理学のとっかかりにおすすめ 野矢茂樹先生の「入門!論理学」


数理論理学への入門にはまずこの本がおすすめ。
250ページありますが、手のひらサイズの本なのでボリュームが小さく持ち運びにも便利です。
縦書きの本で、数式は一切出てきません。その代わり日本語を読み解く能力が多少必要です。
数式アレルギーの方で論理学と数式を同時に理解するのが難しいという方には特におすすめです。
この本を読むことで後で紹介する本を読む準備運動をすることができると思います。

同じく野矢茂樹先生の本で少し本格的な「論理学」


この本も先ほどと同じ野矢茂樹先生の本です。
こちらの本は数式も必要に応じて書かれているちょっと本格的な本です。
「入門!論理学」は縦書きでしたが、こちらは横書きです。
命題論理や述語論理はもちろん、直観主義論理や不完全性定理にもそれぞれ1章割り当てられています。(全5章で構成されています)
内容は分かりやすく、複雑なところは3人の登場人物が会話で掘り下げてくれます。
Kindle版は文章が傾いているページがあるので、それが気になる方は紙の本をおすすめします。

1番おすすめの本「論理学をつくる」


この本は今まさに読んでいる本で、一番おすすめの本です。
大型の本で433ページもある大ボリュームの本ですが、普通の数学書のような硬い文章でなく親しみやすい文章で読みやすいです。
練習問題も充実しており、難しすぎないレベルの問題が適切に配置されています。
さらにほぼ全ての問題に丁寧な解説が付いています。
読者がつまづきそうな内容は特に丁寧にしつこく説明してあり理解が深まります。
命題論理から述語論理と、論理学をつくり上げるストーリーで解説が進みワクワクします。
述語論理で終わりではなく、多項述語を導入したりしてどんどん論理学を拡張していきます。
第11章と第12章では非古典論理についても簡単に説明されます。(全12章)

自然演繹について詳しい「はじめての数理論理学」


全3章のうち第3章で自然演繹が扱われる自然演繹について詳しく書いてある本です。
全体として例題が多く全てに詳しい解説が付いています。基本的に例題の下には確認問題がいくつか付いており、それにも詳しい解説が付いています。
131ページの薄い本でボリュームが小さく読みやすいです。

上級者向け「情報科学における論理」


この本は上級者向けの本です。
それゆえ僕もまだ前半部分しか読めていないのですが、目次を見る限り様相論理や直観主義論理について詳しく書かれているようです。
そのほかにも他の入門的な論理学の本には書かれていないような内容が書かれていることが目次を見ると分かります。
ただ困ったことに所々にある問には解答がついておらず自分で考える必要があります。
その点でも上級者向けです。

その他の簡単そうな本

以下の本は買ったのにあまり読めていない本です。紹介だけしておきます。
あまり難しそうではない簡単目の本なので、これまでに紹介した本で分からなければ手を付けてみると良いかもしれません。