大学を1年で中退した自分がどうやって微分積分を独学したか
作成日時: | 2020年8月27日 |
更新日時: | 2020年12月4日 |
こんにちは、やみともです。
一昨日「大学を1年で中退した自分がどうやって統計学を独学したか」という記事を書いたので今回は微分積分について書いてみました。
初めに断っておきますが、僕は数学のプロフェッショナルではありませんし、どちらかと言うと「ど素人」です。しかも数学が得意という訳ではありません。
なので、数学を仕事にしているようなプロの意見はこの記事には期待できません。
この記事が提供するのは
( ちなみにかなり長文になります )
また、タイトル通り大学は1年で中退しました。
微分積分の講義は5、6回くらいまで出ましたが、内容はほとんど理解できなかったため、中退後、最初から独学し直しました。
では、まず僕がこれまでどのように微分積分を独学してきたか振り返ってみます。
最初に大学の微分積分を独学するために買った書籍がこれになります。
一定の数学レベルに達した人には良い本なのかもしれませんが、僕には難しすぎました。
この本を買った頃は、大学数学の独学を始めたばかりだったので、知識も無く、しっかりした本で学ぼうと思っていました。
後々分かったことですが、ああいうしっかりした本(例えばハードカバーだったり、ほとんど図やイラスト無く説明されている本)は数学上級者向けです。数学が苦手な僕のような人間が最初に手を出す本ではありませんでした。
この最初の本選びの失敗によって、一旦数学の独学を諦めてしまいました。
半年くらい数学から離れていた気がします。自分には数学の才能が無いのだと思いました。
しばらく数学から離れていましたが、やはりどうしても数学が必要になって再度挑戦しました。
そして今度はテキストを変えました。それが「微分積分 キャンパス・ゼミ」です。
この本は突破口になりました。本を開いてみれば分かるのですが、数式は多めです。
数式が多いと敬遠されがちですが、そこは逆です。
数式が多いということは行間が狭いのです。つまり式変形が細かく書かれているので、式変形を追いやすくなります。
しっかりした本などは数式は少ないのですが、それは行間が広く、式変形を自力で補う必要があることを意味します。
ただでさえ新しいことを学んでいるのに式変形を考える余力は無いので、数式が苦手なら尚更数式の多い本を読むのが得策だったりします。
また、この本には演習問題も適切な量あるので、問題を解くことで知識を確認できます。
問題は高校数学のチャート式のようになっており、ページの上部5分の1くらいに問題が書いてあり、その下の5分の4にはかなり丁寧な解答&解説があります。
演習問題があるのはかなりメリットで、知識をしっかり理解できたかの確認にもなりますし、解くことで自信にもつながります。
また、この本の姉妹書として演習中心の「演習 微分積分 キャンパス・ゼミ」という本もあり、僕はもっと演習をしたいと思ったので購入しました。
微積分I (2012) / Calculus I (2012)
微積分II (2015)
書籍で学習するのは良いのですが、書籍では視覚的に止まった情報しか入ってきません。
音声もありません。
YouTubeの動画だと黒板に書かれた板書を見る視覚、講師の声を聞く聴覚の二つを使うので知識のインパクトが強いです。
また、板書をノートに写せば手も動かすのでより一層頭に入りやすくなります。
ノートに写すのは、動画を見直せばいいから無駄なのでは、と思うかもしれませんが、ノートに写しておけば講義の内容を簡単に復習できます。(あの話をしていたのはどの動画だったか1つ1つ再生していく手間が省ける)
眠気防止にもなります。
それと、俺は大学の内容を勉強しているぜー!、といい気分になれます。
基本的にこの頃は「微分積分 キャンパス・ゼミ」とYouTubeの講義動画で順調に学習を進めていました。
∀や∃など意味不明な記号がたくさん出てきたので、結局「イプシロン・デルタ論法 完全攻略」という本を書いました。
この本は当たりで、前半の方を読んだだけですが、大学数学特有の良く分からない記号やイプシロン・デルタ論法について基礎的な知識を学ぶことができました。
機械学習、特にディープラーニングを学ぶ上で特に理解を深めておくべき項目が多変数関数でした。
ディープラーニングでは多変数関数の微分(偏微分)周辺の知識が必要になりますし、僕の場合は機械学習を学んでいく中で統計の知識が必要になり、統計の中で多変数関数の積分の知識が必要になりました。
結論から言うと「微分積分 キャンパス・ゼミ」だけでは多変数関数について、納得のいく理解が出来なかったので、「キーポイント 多変数の微分積分」という本を購入しました。
機械学習を学ぶのに最低限必要な知識はこの本で補充できたと思います。
ここまでいろいろな本を紹介してきましたが、はっきり言って大学生ならここまで本を買う必要は無いと思います。
しっかりした本を1冊買って、それを進めていけば良いと思います。
なぜなら、仮にその本が難しく内容が理解できなかったとしても、あなたの周りにはそれを教えてくれるサポーターがたくさんいるからです。
僕がここまでいろいろな本を買ってきたのは、独学で周りに質問できるような人がいなかったからです。
なので、1冊の本で分からない事項があった場合、先に進めなくなる、もしくは先に進むのにかなりの時間が必要でした。
そんなとき、別の本で同じ事項の説明を読むと別の切り口で説明がなされていたり、その本では図の説明などもあったりして理解できる事が多くありました。
大学受験では参考書を何冊も買うのは悪手とされていて、僕も最初は1冊の本をしっかりやろうと思っていましたが、独学では時間の制約も基本的に無いですし、周りに聞ける人もいません。
大学受験とは別のスタイルの学習が必要なのは明らかです。
とりあえず今日のところはここまでにしておきます。
僕もまだまだ他の学習で数学力の不足がネックだったり、数学力の無さにコンプレックスを感じていたり、はたまた高校数学が穴だらけだったりと課題が山積みなので、最適な数学の学び方は分かりません。
この記事を書いたのは、もしかしたら僕のこれまでの数学の試行錯誤のレポートが誰かの役に立ったりしないかなと思ったからです。
それでは。
一昨日「大学を1年で中退した自分がどうやって統計学を独学したか」という記事を書いたので今回は微分積分について書いてみました。
初めに断っておきますが、僕は数学のプロフェッショナルではありませんし、どちらかと言うと「ど素人」です。しかも数学が得意という訳ではありません。
なので、数学を仕事にしているようなプロの意見はこの記事には期待できません。
この記事が提供するのは
- 数学苦手人間が大学レベルの微分積分を独学で多少使えるようになるまでの一例
- 要領の悪い自分の数年に渡る試行錯誤の結果と、そこから得られた知見
( ちなみにかなり長文になります )
また、タイトル通り大学は1年で中退しました。
微分積分の講義は5、6回くらいまで出ましたが、内容はほとんど理解できなかったため、中退後、最初から独学し直しました。
では、まず僕がこれまでどのように微分積分を独学してきたか振り返ってみます。
最初から厳格な本を読み始めると挫折する
AI、具体的にはディープラーニングを学んでいく中で大学レベルの微分積分の知識が必要になり独学を始めました。最初に大学の微分積分を独学するために買った書籍がこれになります。
一定の数学レベルに達した人には良い本なのかもしれませんが、僕には難しすぎました。
この本を買った頃は、大学数学の独学を始めたばかりだったので、知識も無く、しっかりした本で学ぼうと思っていました。
後々分かったことですが、ああいうしっかりした本(例えばハードカバーだったり、ほとんど図やイラスト無く説明されている本)は数学上級者向けです。数学が苦手な僕のような人間が最初に手を出す本ではありませんでした。
この最初の本選びの失敗によって、一旦数学の独学を諦めてしまいました。
半年くらい数学から離れていた気がします。自分には数学の才能が無いのだと思いました。
才能は無いが、やはり数学は必要だ
しばらく数学から離れていましたが、やはりどうしても数学が必要になって再度挑戦しました。
そして今度はテキストを変えました。それが「微分積分 キャンパス・ゼミ」です。
この本は突破口になりました。本を開いてみれば分かるのですが、数式は多めです。
数式が多いと敬遠されがちですが、そこは逆です。
数式が多いということは行間が狭いのです。つまり式変形が細かく書かれているので、式変形を追いやすくなります。
しっかりした本などは数式は少ないのですが、それは行間が広く、式変形を自力で補う必要があることを意味します。
ただでさえ新しいことを学んでいるのに式変形を考える余力は無いので、数式が苦手なら尚更数式の多い本を読むのが得策だったりします。
また、この本には演習問題も適切な量あるので、問題を解くことで知識を確認できます。
問題は高校数学のチャート式のようになっており、ページの上部5分の1くらいに問題が書いてあり、その下の5分の4にはかなり丁寧な解答&解説があります。
演習問題があるのはかなりメリットで、知識をしっかり理解できたかの確認にもなりますし、解くことで自信にもつながります。
また、この本の姉妹書として演習中心の「演習 微分積分 キャンパス・ゼミ」という本もあり、僕はもっと演習をしたいと思ったので購入しました。
YouTubeの微分積分講義動画
「微分積分 キャンパス・ゼミ」とその演習書を地道に進めつつ、YouTubeで公開されていた筑波大学の微分積分の講義を見ていました。微積分I (2012) / Calculus I (2012)
微積分II (2015)
書籍で学習するのは良いのですが、書籍では視覚的に止まった情報しか入ってきません。
音声もありません。
YouTubeの動画だと黒板に書かれた板書を見る視覚、講師の声を聞く聴覚の二つを使うので知識のインパクトが強いです。
また、板書をノートに写せば手も動かすのでより一層頭に入りやすくなります。
ノートに写すのは、動画を見直せばいいから無駄なのでは、と思うかもしれませんが、ノートに写しておけば講義の内容を簡単に復習できます。(あの話をしていたのはどの動画だったか1つ1つ再生していく手間が省ける)
眠気防止にもなります。
それと、俺は大学の内容を勉強しているぜー!、といい気分になれます。
基本的にこの頃は「微分積分 キャンパス・ゼミ」とYouTubeの講義動画で順調に学習を進めていました。
イプシロン・デルタ論法なんじゃこれ
「微分積分 キャンパス・ゼミ」の講義1のイプシロン・エヌ(ε-N)論法やイプシロン・デルタ(ε-δ)論法については、なんとなく大学の微分積分の最初の壁だということを知っていたので、覚悟して掛かりました。∀や∃など意味不明な記号がたくさん出てきたので、結局「イプシロン・デルタ論法 完全攻略」という本を書いました。
この本は当たりで、前半の方を読んだだけですが、大学数学特有の良く分からない記号やイプシロン・デルタ論法について基礎的な知識を学ぶことができました。
多変数関数
「微分積分 キャンパス・ゼミ」の後半、多変数関数の学習に入りました。機械学習、特にディープラーニングを学ぶ上で特に理解を深めておくべき項目が多変数関数でした。
ディープラーニングでは多変数関数の微分(偏微分)周辺の知識が必要になりますし、僕の場合は機械学習を学んでいく中で統計の知識が必要になり、統計の中で多変数関数の積分の知識が必要になりました。
結論から言うと「微分積分 キャンパス・ゼミ」だけでは多変数関数について、納得のいく理解が出来なかったので、「キーポイント 多変数の微分積分」という本を購入しました。
機械学習を学ぶのに最低限必要な知識はこの本で補充できたと思います。
独学するなら本を買うしかない
ここまでいろいろな本を紹介してきましたが、はっきり言って大学生ならここまで本を買う必要は無いと思います。
しっかりした本を1冊買って、それを進めていけば良いと思います。
なぜなら、仮にその本が難しく内容が理解できなかったとしても、あなたの周りにはそれを教えてくれるサポーターがたくさんいるからです。
僕がここまでいろいろな本を買ってきたのは、独学で周りに質問できるような人がいなかったからです。
なので、1冊の本で分からない事項があった場合、先に進めなくなる、もしくは先に進むのにかなりの時間が必要でした。
そんなとき、別の本で同じ事項の説明を読むと別の切り口で説明がなされていたり、その本では図の説明などもあったりして理解できる事が多くありました。
大学受験では参考書を何冊も買うのは悪手とされていて、僕も最初は1冊の本をしっかりやろうと思っていましたが、独学では時間の制約も基本的に無いですし、周りに聞ける人もいません。
大学受験とは別のスタイルの学習が必要なのは明らかです。
とりあえず今日のところはここまでにしておきます。
僕もまだまだ他の学習で数学力の不足がネックだったり、数学力の無さにコンプレックスを感じていたり、はたまた高校数学が穴だらけだったりと課題が山積みなので、最適な数学の学び方は分かりません。
この記事を書いたのは、もしかしたら僕のこれまでの数学の試行錯誤のレポートが誰かの役に立ったりしないかなと思ったからです。
それでは。